資格取得は国から補助が出る!FPや簿記にも /教育訓練給付制度

教育訓練給付 国のお得な制度

就職・転職のために宅建やファイナンシャルプランナー、看護師の資格を取りたい!でもお金がない…。そんなことよくありますよね。

でもでもじつは、高~い資格取得にかかる費用をお得にすることができる「教育訓練給付制度」というものが国にはあるんです。

教育訓練給付制度とは

  • 再就職やキャリアアップのための資格取得費用が一部補助される制度
  • 試験費用そのものではなく、講座受講や専門学校にかかった費用が対象
  • 雇用保険に加入している or 加入していた人が対象(会社員であればまず加入している)
  • 「一般教育訓練(宅建やFP、簿記など)」と「専門実践教育訓練(看護師や放射線技師、電気工事士など)」の2種類がある
  • 「一般教育訓練」は最大10万円、「専門実践教育訓練」は最大168万円が給付される(返却不要)
  • 支給額:4,000円~168万円(給付相当額が4,000円未満の場合は支給されない)
  • 届出先:ハローワーク

講座や専門学校で勉強した費用に対して給付がでるんだね!

最大168万円も返済扶養の給付が出るのはすごい!

対象者

対象者は雇用保険に加入しているorしていた人になります。

雇用保険に加入していれば正社員に加え、アルバイトや派遣、パートでも利用できます。

フリーランスや公務員や雇用保険に加入していないので利用できません。

雇用保険加入は雇い主側の義務ですので、会社員であればまず加入しています

「自分が雇用保険に加入しているかどうかわからない」という人は、給与明細を見てみましょう

そこで「雇用保険料」が引かれていれば加入しています

また、仕事を辞めていても一年以内なら利用できます

出産、育児、病気などが理由の離職なら離職後最大二十年まで利用可能です。

対象の資格

教育訓練給付には、就職全般に役立つ資格を対象にした「一般訓練給付」と、時間をかけてじっくり取得する「専門実践教育訓練」の二種類があります。

また、どんな資格も対象になるわけではなく、厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練のみが対象となります。教育訓練給付制度検索システム

また、雇用保険に加入していれば誰でも何回でも申請できるわけではなく、回数や種類によって申請できる条件が異なります。

一般訓練給付

 一般教育訓練給付金
特徴就職全般に役立つ資格が対象
条件雇用保険に1年以上加入(2回目以降は3年以上加入)
対象資格・宅地建物取引士
・管理栄養士
・ファイナンシャルプランナー
・TOEIC
・運転免許
・簿記
・情報処理技術者
・調剤事務管理士
・総合旅行業務取扱管理者
・危険物取扱者    …などなど
もらえる給付金受講費用の20%(最大10万円)

専門実践教育訓練

 専門実践教育訓練給付
特徴時間をかけてじっくり取得する資格がメイン
条件雇用保険に2年以上加入(2回目以降は3年以上加入)
対象資格・看護師
・社会福祉士
・保育士
・公認会計士
・税理士
・MBA(国内大学院、ビジネススクール等)
・製菓衛生士
・はり師、きゅう師
・臨床工学技士            …などなど
もらえる給付金受講費用の50%※、1年で上限40万円(最大3年で120万円)
※資格を取得したら20%追加により合計70%(最大3年で168万円)

講座・専門学校の探し方

でも、講座はどうやって探せばいいのかな?

行きたい専門学校が対象かどうかはどうやって知ればいいの?

教育訓練給付に対応している講座・専門学校を探す方法は3つあります。

①「自分の取得したい資格名+教育訓練」で検索

そうすると、検索一覧に教育訓練給付に対応している専門学校や講座が出てきます。

あとは、その中から気になる講座や専門学校を選べばOKです。

▲厚生労働省の認可を受けている場合はたいていHPに教育訓練給付制度について記載があります

②厚生労働省の教育訓練給付検索システムから探す

厚生労働省の教育訓練給付制度検索システム では、対象の講座検索の他に通学内容(昼間や土日、夜間など)を指定して検索することができます。

③行きたい講座・学校に問合わせる

教育訓練給付制度対象の講座を行っているのに中にはHPに掲載していないところもあります。

そういうときは電話や「お問合せ」などから問合わせてみましょう。

申請の仕方(一般訓練給付)

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簿記の講座を受けることに決めた!

でも実際にお金もらえるようにするにはどうすればいいの?

①まずは自分が対象者かどうかを確認

ユーキャンのサイトから対象かどうかが簡単に診断できます。

②「教育訓練給付を受ける」という意思表示をする

方法は講座や専門学校によって違います。

一度自分でハローワークに必要書類を送って受給資格があるか確認しなくてはいけないところ、講座を申し込むときにチェックをつければいいだけのところといろいろです。

ですので、まずは自分の受講する講座ではどのようになっているかを確認しましょう。

③受講する

講座を申し込んだら、いよいよ受講開始です。

教育訓練給付の受給条件として、課題が基準点を上回ることという条件を設けているところがほとんどですので、支給要件をよく確認しておきましょう。

赤点の上、お金も受給できないんじゃ悲しいですからね。

④受講後、ハローワークに支給申請手続き

受講終了後、教育訓練給付金支給申請書、教育訓練修了証明書など必要書類を講座主催側からもらい、領収書や本人確認書類、雇用保険証、振込先などと一緒に所轄のハローワークに提出します。

⑤教育訓練給付金支給!

ハローワークにて審査後、「支給・不支給決定通知書」の連絡が来ます。

無事支給が決定していれば、しばらくたって指定の銀行口座に振り込まれます。

申請の仕方(専門実践教育訓練)

看護師を目指したいな。どうやって申請すればいいんだろう?

①まずは自分が対象者かどうかを確認し、キャリアコンサルティングを受ける

まずは自分の雇用保険加入期間が2年以上(2回目以降3年以上)あるかどうかを確認し、問題なければ自分の住んでいるところの所轄のハローワークでキャリアコンサルティングを受けましょう。

このキャリアコンサルティングは申請する上で必須となります。

②入学選考に合格後、ハローワークに必要書類を提出(受講一か月以上前)

・キャリアコンサルティングから交付されたジョブカード、教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票、本人確認書類、写真2枚、振込口座をハローワークに提出。

③半年ごとにハローワークに給付金を申請

黙っていても給付金が振り込まれるわけではなく、自分で半年ごとに申請しなくてはいけません。

受給資格者証、支給申請書、受講証明書、領収書を提出しましょう。

なお、最後の給付期間の時には「最終受給時報告」が、資格を無事取得し、上乗せの給付金を申請する場合には「資格取得を証明する書類」と「追加給付申請時報告」が必要となります。

また、受講開始日から6か月ごとの期間(支給単位期間)の末日の翌日から起算して1か月以内に申請しなくてはいけないので結構スケジュールがタイトです。

忘れないようにカレンダーなどに申請締め切り日をあらかじめ入れておきましょう。

まとめ

雇用保険に一定期間入っていた人は、資格取得に給付金がでるんだね!

受講前にハローワークに申請が必要な場合もあるから、まずは講座の主催者側に教育訓練給付を受けたいことを相談するとよさそうだね

教育訓練の種類によっては手続きが少しややこしいものもありますが、最大168万円が返済不要で支給されるということは大きな魅力です。

自分が何かの資格を取得しようと思ったときには、まずは教育訓練給付の対象ではないか調べてみてはどうでしょうか?

以外に対象となっている資格は多いので、調べてみても損はないですよ。

■参考書籍

■参考サイト

ハローワーク 教育訓練給付制度

教育訓練給付制度 検索システム

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